逆3と逆3 〜クラブナンパで見たナンパ師の資質〜

 
 
 
 
 
「ミナミでナンパしませんか?」
 
 
 
 
 
 
一人の男性からお誘いをいただいた。彼とは先日OWLで知り合った。
 

即と損切り 〜一人でクラブに来る女性の心理〜 

 

その日、彼もまた一人でOWLに来ていた。意気投合した僕たちは連絡先を交換した。彼から連絡があるとは思っていなかった。以下、彼をダイと呼ぶ。僕はダイの誘いに二つ返事で答えた。週末の金曜日、僕は仕事を早めに切り上げミナミへ向かった。

 
 
 
20:00 戎橋スタバ
 
僕が先に到着する。Evernoteのルーティーンを読み返し、シミュレーションする。「こんばんは、ジェルくん。今日はスーツかい」長身のナイスガイがそこにいた。立ち話もそこそこに店内へ移動する。簡単に自己紹介。彼とゆっくり話すのは初めてだった。カウンター席に座り、ホットコーヒーを片手に作戦会議を行う。彼は僕と同い年である。しかし、彼の人となりは僕のそれとは真逆だった。小さい頃から活発で、常に集団の先頭に立って生きてきた。彼はαメールそのものであった。また彼は頭も良かった。某国立大学を優秀な成績で卒業し、現在は大企業の営業マン。彼の発する言葉は、どこか人を魅了するものがあった。僕は頭が良いナンパ師ほど数多くのルーティーンを駆使し、あらゆるパターンに対応しているものだと思っていた。だが、どうやらそれは違うらしい。彼は特にこれといったルーティーンを持っていないようだった。ナンパでの会話はほとんどアドリブだという。彼の話は面白かった。なんとなく、彼にナンパされた女性が心を開くのが理解できた。僕は彼にナンパ師のなんたるかをみた気がした。
 
さて、彼と話してばかりもいられない。思い腰を上げ、僕たちは今日のフィールドへと向かった。
 
 
 
22:00 Club Bambi
 

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週末にしては人の入りは少なかった。男女比は6:4、まずまずか。ダイを見た。「俺はもう行ってもいいぜ」心強い言葉だった。僕たちはすぐさま声掛けを開始した。
 
 
 
1組目 ダイが声を掛ける。6と4のペア。ダイが6をオープンする。僕も4に声を掛ける。「薬指のネイル取れてるやん」「そうなの。そろそろ変えたいなって思ってるの」オープンした。22歳大学生。4月からアパレル企業に入社予定。大人しい子だった。あまり自分の事を話したがらない。いや、単に僕に興味がないのか。判断し兼ねた僕は、ネグを多めに使い和みを図った。4からの質問が増える。IOIだ。ふと、ダイを見た。ダイは6の腰に腕を回している。また6の女性もダイに体重を預けているようだった。これがダイの実力か。僕も負けていられない。「グラス空いてるじゃん。何かドリンク貰いに行く?」4に問いかける。「…うん」4はこちらを見ずに答えた。4はイチャつくダイと6を見ていた。羨ましそうな目で。彼女もダイにナンパされたかったのだろうか。頭をフル回転させたが、今の僕にはこの状況を挽回する力はなかった。「今日何時までいる?Bambiに飽きたら4人で飲みに行こうよ」かっこ悪い番ゲだった。連絡先を教えてもらった後、適当な理由をつけ僕はその場を離れた。ガンシカよりも悔しい結果だった。
 
 
 
5分後、6から番ゲしたダイと合流する。「すまない。上手く和めなかった」ダイは気にせず次に行こうと言った。再びターゲットを探す。
 
 
 
2組目 ギャル3人組。おいおい、そこに行くのかダイ。必然的に片方は逆3になる。ダイは自らその役を買って出た。「お姉さんたち、背の順で並んでるの?それとも髪の毛明るい順?」ダイが2人の肩に手を回しながら声を掛ける。オープンした。僕は残りの1人に声を掛ける。「お姉さん美容室行ったばかりでしょ」「そう、昨日行って来たの。何でわかったの?」「そのパッツン具合を見ればわかるよ」彼女は手で前髪を隠し、もう片方の手で僕の肩を叩く。オープンした。21歳大学生。レベルは5。3人は高校時代の同級生だった。音が大きかったため5と近い距離で和む。恋愛遍歴を聞く。見た目とは違い、異性交遊は決して派手なものではなかった。恋愛トークで盛り上がる。「でもね、彼氏がいるの」申し訳なさそうに彼女は言った。でもそんなことはナンパを止める理由にはならない。「俺も彼氏いるよ」彼女は笑った。「何それ」彼氏がいる発言は、むしろチャンスと捉えなくてはならない。僕は余裕のある態度を貫いた。さて、どうする。僕はダイにサインを送る。放流のサインだ。僕は番ゲにシフトする。「もっとゆっくり話したいな。今度2人で飲もうよ」「彼氏に怒られちゃうよ」「じゃあ彼氏も呼ぼう」「絶対無理だし」「じゃあ2人で決まりだね。来週の金曜は?」彼女は頷く。アポを取り付けナンバークローズ。その場を後にした。
 
 
 
3組目 3と6のペア。今度は僕が6に声を掛ける。「ひょっとして俺と同んなじの飲んでる?」驚いたような表情を見せる6。すぐに僕から目を逸らす。「待って、目が充血してたから気になったんだ。だいぶ飲んでるんじゃない?」身体を反対に向けられる。iPhoneを扱はじめる。クラブでその反応はキツイぜ。次。
 
 
 
4組目、5組目 共に反応はイマイチ。ダイは5組目の女性と和んでいたが、僕が水をさす結果となってしまう。
 
 
 
 
 
「ジェルくん」
 
 
 
ダイが僕を呼んだ。ロッカー前で緊急ミーティング。「女性に媚び過ぎていないか?もちろん、そんなつもりはないだろうが、俺にはそう映る。それでは女性は魅了できないし、即もできない」ダイはストレートに言った。僕の和みの会話はダイにはほとんど聞こえていないだろう。何を見てダイはそう言ったのか。きっと僕の立ち振る舞いだろう。僕はいわゆる"間接法"を使ってアプローチし、丁寧に和む事を意識していた。理屈では間違いではない。でも実際は、客観的に見た僕は自信のないただのAFCだったようだ。きっと女性たちの目にもそう映っていただろう。当惑する僕にダイは続けた。「例えば2組目。即できたのではないか?君の目的がアドレス帳を増やす事なら何も文句はない。ただ、あの番ゲは逃げではないか?」とても耳が痛かった。僕は番ゲする事で、僕のナンパ師としての最低限の体裁を守ろうとしていた。ダイにショボ腕だと思われたくなかったために。ダイは続けた。「今日俺はここから即をする。一緒に即をしよう」ダイの言葉から強い意志が感じられた。僕はダイに問う「僕に足りないものはわかった。どうすれば短時間で変われる?」ダイは答える「ひたすら逆3してみるんだ。嫌でも自信がつくから」怖かった。でも逃げたくなかった。居心地の悪い環境に身を置いてみよう。ダイに背中を押され僕は声を掛け続けた。
 
 
 
 
 
 
 
4組に逆3した。2人同時に和むのがこんなに難しいとは。「ちょっとトイレに行くね」「飲み物買ってくるね」彼女たちの優しい嘘。その優しさにまた傷つく。それすら気にならなくなればナンパは上達するのかー
 
ふと、前に女のペア。僕は自然に身体が動いた。「そろそろ疲れたっしょ」「疲れたー、でも楽しかったー」オープンした。レベルは4と6。2人とも24歳。4はアパレル、6はフリーター。「ちょっと向こうで話そうよ」ダンスフロアを抜け比較的静かな場所へ移る。3人で会話する。6をネグし、4をオーバーに褒める。食いつきは2人とも良かった。4は近所に住んでいた。6は4の家に泊まるようだ。フロアが明るくなっていく。営業終了の合図だった。「今度一緒に遊ぼうよ」4からLINEを聞かれる。2人とLINEを交換した。ロッカールームで彼女たちと別れる。ダイから着信がある。すぐ近くにいた。ダイは女性を連れていた。「ジェルくん、さっきよりも良い顔してるよ。今日は偉そうな事ばかり言ってすまないね」「いいんだ。むしろ色んな気づきを得られたよ。ありがとう」僕たちは握手をしBambiを後にした。
 
 
 
 
 
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◾︎結果:4番ゲ
 
◾︎総評
 
ナンパがわからなくなった。様々なルーティーンで武装し、偽物の自分を演じる。根拠のない自信でも構わない。最後までそれを突き通す。頭ではわかっていた。難しくしているのは自分自身だった。ダイは彼なりの理論で僕にそれを教えてくれた。彼と僕の違いは、ナンパをシンプルに捉えているか複雑化しているか。彼の振る舞いは、おそらく無意識だろう。彼の言動は人を惹きつける。人たらしという言葉が適当か。ひとつ確かな事がある。彼は僕より何段も上のステージにいる。僕は彼と同じステージに立つことはできないかもしれない。それでも僕はナンパを突き詰めたい。ダイとのコンビナンパを通じて強くそう思った。だから僕は今日も街へ出る。

西麻布museでナンパ 〜東京の女性について感じたこと〜

11:00 秋葉原

 
久しぶりの休日。東京の友人に会う約束をしていた。彼は今日は仕事で夜に合流することになっていた。それまでは観光しようと考えていたが、地方出身の僕は東京の人の多さと女性のレベルの高さに驚いた。それらは僕をナンパしたい衝動に駆り立てるには十分だった。僕は声掛けを開始した。
 
 
 
1人目:20歳専門学生
 
「こんにちは、お姉さん」シカト。「ちょっとだけいいかな」こちらを見る。立ち止まって笑顔をみせる。「なんですか」警戒している様子だったが答えてくれる。「ありがとう、今東京に遊びに来てるんだ。時間潰せるとこないかなと思って。ところでお姉さんは何してたの?」家に帰るところ。前日友人の家に泊まり、買い物して帰るつもりだったがまだ店が開いていなかったようだ。「帰るなら途中まで案内してよ。」okをもらう。移動中、会話が弾まない。あまりこちらの目を見て話さない。ネグを多めに仕掛ける。「なんか怒ってる?怖い顔してるけど。俺のこと蹴らないでね。強そうなブーツ履いてるし。」彼女が笑顔を見せる。だんだんと彼女からの質問が増える。家族構成を聞く。かなりのお嬢様だった。恋愛遍歴こそ少ないものの、現在セ⚪︎レがいるとの事。ナンパには着いて行ったことがないらしい。恋愛の話になると自分の事を話すようになってきた。盛り上がったところで連れ出し打診。「せっかくだからカフェ付き合ってよ。」ノーグダ。カフェで小一時間和む。とはいえまだ昼の12時。アポの約束を取り付け、番ゲして放流。
 
 
 
 
13:00 新宿に移動。昼食を取り声掛けを再開。
 
 
2人目 ガンシカ
 
 
 
3人目 30代
 
キョロちゃん理論。横断歩道で声掛け。「なに探してるの?」「いや、いいです」「お姉さんずっと口開いてたよ」「武蔵ってラーメン屋探してるんです」「じゃあ一緒に探そうか」「いや、いいです」小走りで逃げられる。
 
 
 
4人目 30代
 
マスクとイヤホンをしている。彼女の前に出てイヤホンを取るジェスチャーをする。「こんばんは。今帰り?」「いえ、別に…。」イヤホンをつけようとする。「ちょっと待って、イヤホンつけるならマスク外して。」シカト。
 
5〜8人目 ガンシカ & 道聞き。
 
 
 
思うように成果が出ないでいた。東京の女性は警戒心が強いように感じた。攻め方を変えなければいけない。そう思っていた矢先、友人から連絡が入る。定時で会社をあがれそうだとの事。僕はナンパを切り上げ、六本木に向かった。
 
 
 
 
18:00 六本木
 
 
合流後、彼と近くのバーに入る。僕たちはナンパの話ばかりしていた。彼は僕と似たタイプのナンパ師で、数多くのルーティーンを駆使し女性と和む手法をとっていた。僕たちはお互いのルーティーンを共有し、今回の目標設定を行った後、今日の戦場へと向かった。
 
 
 
 
 
 
23:30 西麻布 muse

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少し早めの入場。初museのため各フロアの把握と集合場所を決める。BAR営業をしているだけあって普通のクラブとは少し雰囲気が違う。総じて女性のレベルが高い事に驚いた。その日ここにいた女性は6や7が大半だった。ナンパはあちこちで行われていた。しかし男女比は8:2。光の速さで声を掛けまくる男たち。ナンパの順番待ちができている異様な状況だった。まず僕たちはダンスフロアでターゲットを探した。
 
 
 
 
 
1組目 友人が声掛け。僕も続くが上手く和めず。
 
 
 
2組目 3人組のターゲットが男2人のペアに声を掛けられている。余った1人に友人が声掛け。友人が僕を紹介し3人で和む。23歳医療事務。友人2人も同い年でOLをしているという。友人を1人呼んでもらう。ここで気づいたが先程の男2人はペアではなく、それぞれ単独で行動していたようだった。女を取られた男が強引に割り込んできた。「俺と踊った方が楽しいぜ」無理矢理連れて行こうとする男。嫌がる女の子たちはそのまま逃げてしまった。僕は何もできなかったのが悔しかった。
 
 
 
 
 
 
 
フロアに人が増えてくる。相変わらずターゲットは少ない。男女比は7:3くらいにはなっただろうか。フロアを一周する。レベルの高い案件は既に和みはじめていた。上手くいかないのは男女比のせいではない。原因は全て僕たちにある。再度、簡単な作戦会議を行いターゲットを探す。
 
 
 
 
 
3組目 バーカウンターに1人でいるレベル7の女性に友人が声掛け。友人が戻ってくるのを待っているとの事。友人からヘルプのサイン。僕も加勢する。「お姉さんグラスの持ち方おかしくない?」よく言われると笑う彼女。よく言われる事を言ってしまった。後悔しているところに、お酒を買った彼女の友達が戻ってくる。こちらはレベル7.5。友人が攻める。「お姉さんいつもそんなゴツいピアス付けてるの?」少し微笑むと彼女は7の手を引き立ち去ってしまう。7は小さく僕たちにに手を振った。彼女たちに僕たちは引っかからなかったようだ。もっと強いネグが必要なのか。反省をしつつ次のターゲットを探す。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
もう2:30を過ぎていた。museはピークを迎えていた。未だに0番ゲ。焦りばかり募っていた。ダンスフロアには欲求を剥き出した男たち。カオスな光景だった。押されながらダンスフロアを抜ける。目の前の女性と目が合った。3秒ルール発動。
 
 
 
 
 
4組目 「お姉さん鼻真っ赤だよ。寒いの?」「私地黒なの。それで赤く見えるのかも」「鼻だけ地黒な人いるんだね」オープンした。25歳アパレル。レベルは6。食いつきが良い。もうここしかないと思った。30分程和み移動を打診。「疲れたから座って飲もうよ」ここでまさかのグダ。「あっ、そう。そのネイル自分でやってるの?」何事もなかったように会話を続ける。IOIはあったのになぜだ。ここで6の友達が違う男に連れて行かれそうになる。「俺らもどっか座る?とりあえず先にお酒買おう」再度移動を打診。バーカウンターへ移る。カウンターは比較的空いており、音も小さく和むのに適していた。ここで恋愛トークにシフト。6の食いつきが上がる。至って普通の男性遍歴だった。一度結婚を考えた男もいたようだ。途中番ゲする。時計はもう4時を回っていた。僕は翌日仕事だった。彼女は準即案件としよう。「そろそろ戻るよ。友人も待ってるしね」僕がそう告げると「そうだね。私も友達探さないと。あっ、そこのテーブル空いてるよ。疲れたからちょっとだけ座らない?」一体どっちがナンパ師だよ。僕はノーグダでテーブルに移動する。店員にチャージ料を取られてしまった。結局閉店まで彼女と和み、解散した。
 
 
 
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◾︎結果:2番ゲ
 
◾︎総評:ストリートに関してはもっと声掛けの数を増やすことができた。東京のストナン事情に詳しくなかったため、次回はある程度の事前調査をした後にストリートに出ようと思う。また声掛けの中で感じたのは、東京の女性はかなり警戒心が強いということだ。今回はサンプルが少ないため一概には言えないが、いわゆる間接法のアプローチの方がオープンしやすいのかもしれない。
逆にクラブではオープンしやすい女性が多かった。今回それがどういう事なのかはわからなかったが、僕なりにひとつ仮説を立ててみた。彼女たちは知的であり、話術にも長けていた。ナンパにも慣れているようだった。オープナーは挨拶に過ぎない。彼女たちはその挨拶を快く返してくれる。ただそれだけの事。僕たちはふるいにかけられていることを忘れてはいけない。彼女たちは数多くののアプローチを受けており、それをステータスにしている場合もある。またそのあしらい方も熟知している。気に入った男がいれば番号も教えるし、連れ出しにも応じる。ゲームを仕掛けているのは相手も同じだ。決して彼女たちに媚びてはいけない。どんな相手であっても、彼女たちに自分を追わせる構図をつくれば自然と成果はついてくるものと心得ている。

即と損切り 〜一人でクラブに来る女性の心理〜

某日
 
梅田にて同期と親睦会。早い時間から始めた事もあり、20:30には解散。週末だったこともあり、このままストリートをしようと考えていた。そんな中、同期の一人が僕をクラブに誘った。迷わずokした。時間的にディスカウントが受けられる梅田 OWLへと急いだ。
 
 
 
21:00梅田 OWL

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人の入りはこの時間にしてはそこそこ。簡単に作戦会議を行う。彼とコンビを組むのは2回目だった。いざターゲットを探そうとしたその時、同期の電話が鳴る。彼は上司に会社に呼び戻されてしまった。使わなかったドリンクチケットを貰い、僕はOWLに一人取り残された。さて、どうする。フロアを一周。やはり2人組以上ばかりだ。ストリートを主流とする僕は、逆3はあまり得意ではなかった。ターゲットを1人の女性、もしくは片方だけナンパされているペアにした。とはいっても探すとなかなかいない。ダンスフロアを抜け、後方でレッドブルを飲む。10分程その場に待機していた。ふと隣を見ると1対1で和んでいる男女。いや、これは和んでいない。明らかに男が強引にナンパしていた。隣にいた僕はすかさず女に声を掛ける。「嫌なら嫌って言った方がいいよ」彼女の耳元で囁き、僕は何事もなかったように携帯を扱う素振りを見せる。引っかかるか。すると彼女は僕の腕を掴んで言った。「ねえ、助けて」引っかかった。僕は携帯をポケットに直し、彼女と和んだ。隣の男の存在に一切気付いていないかのように。男は諦めたようだ。バーカウンターの方へと消えていく。「本当にありがとう。怖かったの」彼女からようやく笑顔がみえた。「お姉さん一人で来たの?そりゃナンパされるよ」彼女は一人でクラブに来ていたようだ。レベルは5。即系の臭いがした。「ここじゃまた変なやつにナンパされるよ。俺と飲みに行こう」多少のグダはあったものの、連れ出しに成功した。
 
 
 
僕が梅田でよく使うバーに移動する。改めて乾杯。31歳、某飲食チェーン店の社員。見た目は大学生のような童顔だったため驚いた。恋愛遍歴を聞く。今まで12人くらいと付き合った。どれも長く続かない。ダメ男ばかり好きになる。僕は話の中で彼女に対して違和感を感じるようになった。お酒も入ってか、彼女の食いつきはどんどん増していった。「ジェルくんのおうち行っていい?」普通なら断る理由はなかった。でも僕はこの時確信した。彼女はメンヘラだ。カラオケを打診。家がいい、なんでダメなの、一緒にいたいよ。目を潤ませながら彼女は言っていた。「案外わがままなんだね。⚪︎⚪︎はもっと大人だと思ってたのに。とりあえず外出ようか」僕は強い口調で言った。雰囲気を壊す。うつむき、黙ってついてくる彼女。エレベーターに乗る。キスをする。手を引く。ホテルへ向かう。ホテルの前、彼女は立ち止まって言った。「おうちに行きたいの」「次会うときね」僕は彼女の頭を一度ポンと叩き、その場を後にした。
 
 
 
家路に着く。LINEを確認する。"いつ会える?"彼女からだった。僕は既読をつけずに、そっと彼女をブロックした。
 
 
 
◾︎総評
 
彼女はナンパをされにクラブに来ていた。その中で偶然僕に声を掛けられ、僕について来た。それ以上でもそれ以下でもない。ナンパは確率のゲームである。どんなに素晴らしいルーティーンをもってしても落とせない相手はいる。逆も然りだ。もうひとつ、彼女はおそらくメンヘラだった。彼女たちは他人への依存が非常に強い。彼女たちから即を得ることは難しい事ではない。その分リスクも大きい。今回僕はホテルで即をしようと試みた。でも彼女は気付いていたのかもしれない。行為を済ませるともう会えなくなる事に。お互いのための損切りだ。僕の判断は間違ってなかったと信じて。
 
 
 
一人でクラブに来る女性は何を求めているのか。刺激、非日常、お金、愛…。そこにつけ込む僕たちは、彼女たちを満たせているだろうか。

簡単に自己紹介します

ブログを見てくれている方が増えてきているようでしたので、今回は僕のプロフィールを簡単に紹介したいと思います。
 
 
 
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◾︎名前:ジェル
 
◾︎年齢:20代前半
 
◾︎住居:大阪市内(出身は地方です)
 
◾︎職業:会社員
 
◾︎学歴:私立4大卒
 
◾︎ナンパ歴:半年程度
 
◾︎主な活動場所:梅田、ミナミ
 
◾︎ルックス:黒髪・短髪、身長170cm、やや色白、顔立ちは薄いと言われます。
 
◾︎その他:お酒はほとんど飲めません。
基本的にストリート→準即を狙うナンパが主流です。
 
 

女の友情 〜性欲との葛藤〜

 

今回は友人とクラブでコンビナンパ。お互い残業の後集合し2人で作戦会議をする。サインの再確認。お互いのルーティーンの共有。新しいオープナーを考える。僕はこの時間がとても好きだ。期待と心地良い緊張感に包まれながら、僕たちは今日のフィールドへ向かった。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
24:00  PLATINUM OSAKA
 

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PLATINUMに到着。IDチェックを済ませロッカーに荷物を預ける。人の入りは少なかった。このクラブのピークは2:00くらいからと聞いていた。それまで各フロアの構造を把握し、レッドブルを飲みながらその時を待った。
 
 
 
 
 
 
 
1:00 痺れを切らした友人が立ち上がった。僕たちはナンパを開始した。
 
 
 
1組目 学生2人組。「なんでドリンク2つも持ってるの?」僕は声をかけた。欲張りだねとネグをとばす。オープンする。専門学生、21歳、レベルは4と5。2組とも良い感じに和む。まだ1組目だ。連れ出すには早いか。友人にサインを出す。番ゲして放流。
 
 
 
2組目 看護師とフリーターの2人組。今度は友人が声をかける。カウンターに座っている2人組。僕は看護師の方を担当した。22歳、身長145cm、Cカップらしい。元ヤンなのではないかと疑うくらい気が強く、言葉も汚い。それくらいないと看護師はやっていけないのか。会話が続かなくなる。友人のペアも盛り上がっていなかった。放流。
 
 
 
3人目 1人で携帯をいじっているギャル。僕がソロで声をかける。「友達は?」「トイレ。」「お姉さん友達いるんだね」「いや、いるしw」ここでやっと僕の顔を見る。練習した笑顔をみせる。「友達戻ってくるまで俺と話そうよ」許可をもらう。車で来ているようだった。シラフ。ここでも会話が弾まない。そうこうしているうちにギャルの友達が戻ってくる。3人組だった。それを見た僕の友人が加勢するが、ダンスフロアへと逃げられてしまう。悔しかった。
 
 
 
4組目 学生2人組。大学4年生。レベルは共に5と5.5。最初は5と和む。いわゆるぶりっこ。女性の敵が多そうな印象だった。今度は会話が弾んだ。5のボディタッチが増えてくる。友人にサインを出す。「少し静かなとこでお喋りしよう。」僕は切り出した。場所を移動する。ペアを交代する。5.5と和む。こちらはかなりの天然。ネグを仕掛ける。天然過ぎてあまり伝わらない。作戦変更。褒めちぎる。顔を赤くする。手を握られる。IOI。それを見ていた5の機嫌が悪くなった。「トイレに行く」そう言って5は5.5の手を引きその場を立ち去ってしまった。僕は番ゲもしていなかった。上手くいきそうな展開だっただけに逃したダメージは大きかった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
2:30 クラブは今日のピークだったかもしれない。僕たちは焦りを感じていた。周りがかなり和み始めていた。「どうする」僕は友人に尋ねた。「奪うか」友人が答えた。実際のところコンビナンパで片方は上手く和めていないというパターンは少なくない。先程の僕たちのように。友人は和みが上手くいっていないペアに狙いを定め声をかけまくっていた。感化された僕も続いた。
 
 
 
 
 
 
 
5人目 明らかに無理やり連れて行かれている2人組。僕の前を通り過ぎるところで後ろの女の子の肩を叩き耳打ちをする。「俺と飲んだ方が楽しいよ」目が合う。微笑みかける。彼女は笑顔を見せその場に止まった。しかし男はまた強引に女の子を引っ張り連れ去ってしまった。失敗か。僕は次のターゲットを探した。
 
 
 
6人目 バーカウンターに並んでいる2人組。両端に男がつきナンパされていた。その片方に視線を送る。イチローばりのレーザービーム。2分くらい粘ってやっと目が合う。ウインクする。目を逸らされる。捕殺できなかった。次。
 
 
 
 
 
 
 
地蔵になっていたところで友人と合流。時計は3:30を指そうとしていた。僕たちはラストスパートをかけた。
 
 
 
 
 
 
 
7組目 フリーター2人組。「その格好で来たん?」僕は声をかけた。「そんな訳ないやろ。暑いから脱いだだけ」オープン。「てかお兄さん、ウチらと一緒に飲もうよ。」「少しだけならね」僕は了承した。片方にハグされる。嫌な予感がした。バーカウンターに移動しようとした時、友人が僕に耳打ちした。「あいつらたかりだよ、逃げよう」どうやら手当たり次第に男に声を掛け、奢らせているようだった。トイレに行くから待っててと言い僕たちはそこを離れた。
 
 
 
 
 
 
 

 

もうターゲットはいないのか。人の数も減ってきた。残っているのは踊っているか既に和んでいる女の子だけ。僕たちは各フロアを歩き回った。1Fのバーカウンター前で肩を叩かれた。4組目に声をかけた5と5.5のペアだった。「また会ったね」いたずらそうに微笑む2人。「疲れたしちょっと座って飲もう」僕は5.5の手を引き奥のテーブルに移動する。再度和む。先程よりだいぶ酔っていた。相変わらず僕の手を握っている。5.5は僕に体重を預けてくる。「2人になりたい」そう彼女は僕に耳打ちをしてくる。お酒を買いに行くと言って僕は彼女を連れ、5から離れた。その瞬間彼女は徐に僕の唇を奪った。10分くらいはキスし続けていただろうか。彼女に聞くと、5も僕の事を気に入っていたようだ。それを知っていた5.5は僕と2人になりたかったという。女の友情なんてその程度だ。僕は5.5を連れ出したかったが、5がロッカーの鍵を持っているため抜け出すのは難しかった。クラブでイチャつくのは好きではなかったが、彼女の舌遣いに夢中になっていた。しかし僕はすぐ現実に戻される。5が戻って来たのだ。明らかに怒っている様子で5.5の腕を引っ張り、僕たちを引き離した。僕は頭をフル回転させ5に言った。「探してたんだよ、3人で飲み直さない?」5は聞き入れる様子もなくその場を去っていった。僕は携帯をとり5.5にメッセージを送ろうとする。不可能だった。僕は彼女の名前も番号も聞いていなかった。

女の友情 〜性欲との葛藤〜

 

今回は友人とクラブでコンビナンパ。お互い残業の後集合し2人で作戦会議をする。サインの再確認。お互いのルーティーンの共有。新しいオープナーを考える。僕はこの時間がとても好きだ。期待と心地良い緊張感に包まれながら、僕たちは今日のフィールドへ向かった。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
24:00  PLATINUM OSAKA
 

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PLATINUMに到着。IDチェックを済ませロッカーに荷物を預ける。人の入りは少なかった。このクラブのピークは2:00くらいからと聞いていた。それまで各フロアの構造を把握し、レッドブルを飲みながらその時を待った。
 
 
 
 
 
 
 
1:00 痺れを切らした友人が立ち上がった。僕たちはナンパを開始した。
 
 
 
1組目 学生2人組。「なんでドリンク2つも持ってるの?」僕は声をかけた。欲張りだねとネグをとばす。オープンする。専門学生、21歳、レベルは4と5。2組とも良い感じに和む。まだ1組目だ。連れ出すには早いか。友人にサインを出す。番ゲして放流。
 
 
 
2組目 看護師とフリーターの2人組。今度は友人が声をかける。カウンターに座っている2人組。僕は看護師の方を担当した。22歳、身長145cm、Cカップらしい。元ヤンなのではないかと疑うくらい気が強く、言葉も汚い。それくらいないと看護師はやっていけないのか。会話が続かなくなる。友人のペアも盛り上がっていなかった。放流。
 
 
 
3人目 1人で携帯をいじっているギャル。僕がソロで声をかける。「友達は?」「トイレ。」「お姉さん友達いるんだね」「いや、いるしw」ここでやっと僕の顔を見る。練習した笑顔をみせる。「友達戻ってくるまで俺と話そうよ」許可をもらう。車で来ているようだった。シラフ。ここでも会話が弾まない。そうこうしているうちにギャルの友達が戻ってくる。3人組だった。それを見た僕の友人が加勢するが、ダンスフロアへと逃げられてしまう。悔しかった。
 
 
 
4組目 学生2人組。大学4年生。レベルは共に5と5.5。最初は5と和む。いわゆるぶりっこ。女性の敵が多そうな印象だった。今度は会話が弾んだ。5のボディタッチが増えてくる。友人にサインを出す。「少し静かなとこでお喋りしよう。」僕は切り出した。場所を移動する。ペアを交代する。5.5と和む。こちらはかなりの天然。ネグを仕掛ける。天然過ぎてあまり伝わらない。作戦変更。褒めちぎる。顔を赤くする。手を握られる。IOI。それを見ていた5の機嫌が悪くなった。「トイレに行く」そう言って5は5.5の手を引きその場を立ち去ってしまった。僕は番ゲもしていなかった。上手くいきそうな展開だっただけに逃したダメージは大きかった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
2:30 クラブは今日のピークだったかもしれない。僕たちは焦りを感じていた。周りがかなり和み始めていた。「どうする」僕は友人に尋ねた。「奪うか」友人が答えた。実際のところコンビナンパで片方は上手く和めていないというパターンは少なくない。先程の僕たちのように。友人は和みが上手くいっていないペアに狙いを定め声をかけまくっていた。感化された僕も続いた。
 
 
 
 
 
 
 
5人目 明らかに無理やり連れて行かれている2人組。僕の前を通り過ぎるところで後ろの女の子の肩を叩き耳打ちをする。「俺と飲んだ方が楽しいよ」目が合う。微笑みかける。彼女は笑顔を見せその場に止まった。しかし男はまた強引に女の子を引っ張り連れ去ってしまった。失敗か。僕は次のターゲットを探した。
 
 
 
6人目 バーカウンターに並んでいる2人組。両端に男がつきナンパされていた。その片方に視線を送る。イチローばりのレーザービーム。2分くらい粘ってやっと目が合う。ウインクする。目を逸らされる。捕殺できなかった。次。
 
 
 
 
 
 
 
地蔵になっていたところで友人と合流。時計は3:30を指そうとしていた。僕たちはラストスパートをかけた。
 
 
 
 
 
 
 
7組目 フリーター2人組。「その格好で来たん?」僕は声をかけた。「そんな訳ないやろ。暑いから脱いだだけ」オープン。「てかお兄さん、ウチらと一緒に飲もうよ。」「少しだけならね」僕は了承した。片方にハグされる。嫌な予感がした。バーカウンターに移動しようとした時、友人が僕に耳打ちした。「あいつらたかりだよ、逃げよう」どうやら手当たり次第に男に声を掛け、奢らせているようだった。トイレに行くから待っててと言い僕たちはそこを離れた。
 
 
 
 
 
 
 

 

もうターゲットはいないのか。人の数も減ってきた。残っているのは踊っているか既に和んでいる女の子だけ。僕たちは各フロアを歩き回った。1Fのバーカウンター前で肩を叩かれた。4組目に声をかけた5と5.5のペアだった。「また会ったね」いたずらそうに微笑む2人。「疲れたしちょっと座って飲もう」僕は5.5の手を引き奥のテーブルに移動する。再度和む。先程よりだいぶ酔っていた。相変わらず僕の手を握っている。5.5は僕に体重を預けてくる。「2人になりたい」そう彼女は僕に耳打ちをしてくる。お酒を買いに行くと言って僕は彼女を連れ、5から離れた。その瞬間彼女は徐に僕の唇を奪った。10分くらいはキスし続けていただろうか。彼女に聞くと、5も僕の事を気に入っていたようだ。それを知っていた5.5は僕と2人になりたかったという。女の友情なんてその程度だ。僕は5.5を連れ出したかったが、5がロッカーの鍵を持っているため抜け出すのは難しかった。クラブでイチャつくのは好きではなかったが、彼女の舌遣いに夢中になっていた。しかし僕はすぐ現実に戻される。5が戻って来たのだ。明らかに怒っている様子で5.5の腕を引っ張り、僕たちを引き離した。僕は頭をフル回転させ5に言った。「探してたんだよ、3人で飲み直さない?」5は聞き入れる様子もなくその場を去っていった。僕は携帯をとり5.5にメッセージを送ろうとする。不可能だった。僕は彼女の名前も番号も聞いていなかった。

地蔵とセックスレスの関係

あるコンドームメーカーの調査によると"一週間以内にセッ○スをしましたか?"という質問に対し、YESと答えた日本人はわずか34%しかいないとの事。
 
ギリシャは一番多くて87%、スペインで72%、アメリカは53%という結果になっている。同じアジア圏でみても、中国が78%、タイが65%であることから日本は際立ってセッ⚪︎スの回数が少ないようだ。
 
僕はこの理由のひとつとして、多くの日本人が本能を曝すという事をしない点にあると思う。またそれを美徳とする文化が日本には根強く残っているからだと思う。
 
例えばナンパという行為。社会的にはあまり良い印象を持たれるものではないだろう。それを分かっているから起こる地蔵もある。電車の中でのナンパ。教室でのナンパ。カフェでのナンパ。ガンシカよりも他人の目が気になって地蔵になる人も多いのではないか。僕自身、地蔵になる割合としてこれが最も大きい。
 
多くの人が本能を隠している。出世したい。お金持ちになりたい。良い女を抱きたい。全部本能だ。セッ⚪︎スをする理由なんて考えるな。
 
日本は素晴らしい国だと一人の日本人として誇りに思う。その美徳がゆえに経済発展の遅れや少子化問題に繋がっているのであれば、そんな美徳は必要ない。
 
僕は本能を隠し続けて生きていくのは嫌だ。今の僕にとってナンパは自己表現のひとつであり、そんな僕の承認欲求を満たしてくれるものであると考えている。
 
 
 
 
 
 
 
昨日友人にナンパの位置付けについて問われたので割と真面目に考えてみた。